2010年11月6日土曜日

あまごのたまご♪

先月中旬のこと。電話をいただいて、アマゴの卵絞りを見学に行ってきました。鮭並に大きくなったアマゴは、お腹にたっぷりと卵を持っています。そんな親魚を捕まえ、しっかり掴んで搾り出していきます。これが、けっこう痛そうで…。なので、魚も黙ってませんでした。ビチビチと跳ねて抵抗してました。川魚は、空気に触れると表面がヌメヌメするのが特徴。掴んでいる方も滑って大変です。ちなみに、オスの精子も同じ方法で搾り出し、最後にタライの中で卵と混ぜて受精させます。なんとなく、魚の気分で見てました。
絞ったあとの親魚さんは、しっかり食糧になります。



そして。
今週も終わり。5日の金曜日は、栃城へ行くことになりました。前日の朝、電話を頂いたのです。
…と、その前に。
栃城までは我が家から車で40分以上。山道をひたすら上がっていくんだけど…山は良い感じに紅葉してました♪これからもっと深まっていくんだそう。来週末あたりが見頃だそうです。

絞った卵を受精させ、水槽で保管すること約半月。今回はアマゴの検卵で、無精卵や色の濁ったものを取り除いていきます。その後、宅急便で出荷します。
卵は、イクラよりも若干大きいかな?くらいで、イクラほど柔い感じではないです。ピンセットで持っても、弾力があって潰れません。絞ったときは黄色だった卵も、今ではサーモンピンク色に変わっています。
部屋を温めることもできず、コンクリートの作業場で水仕事…。
この日は暖かかったから良かったものの、天気の悪い時は寒くて過酷。でも、天気の悪い日の方が卵の色の違いがよく見えるそう。太陽光線の関係で、確かに分かりづらいときがありました。この作業が10日ほど続くんだそう。

検卵終了後の卵。
分かるかな?黒い点は、アマゴの目です。ピンセットで軽くかき混ぜたり、手で触れたりすると、卵の中でキョロキョロと目が動きます。卵がこの状態だと、水から上げても問題ないんだそう。
ちなみに、検卵時は集中して探す上、前かがみの姿勢になるため、肩が凝ったり目が疲れたり…。それを御年80歳のご夫婦がやっているってすごいことです!


ピンセットはこのお宅のお手製で、普通に掴んでも卵が潰れないようにできてます。
私もひたすら検卵に参加。でも、微妙な色の違いはやはり熟練の技がないと見分けられません(汗)。
なので、一応チェックを受けます。





ボツになってしまった卵たち。
さて、これは捨てる?
いえいえ。そうではなく…





この家で飼われている犬の栃ちゃんや、イノシシ・トリオのエサになるんだそう。いつものエサに混ぜると、よく食べるんだとか。
そりゃそうだよねぇ…だって、イクラよりも高級よ。
アマゴは、イワナやヤマメよりも病気にデリケート。なので、本当に水のキレイなところでしか育たないそうです。
私も泰阜に来て初めてアマゴの存在を知りました。ポピュラーなイワナやヤマメと違って、日本全国でも飼われている地域は少ないと思います。
このイノシシ・トリオ、私がそばに行くと寄ってきます。
「なんかおくれ」ってことだな。


最後は、穴のあいた袋に詰めて、ウレタンでくるみ、二重の箱に入れて宅急便で出荷します。
不思議なのは、ザザーっと袋に卵を詰めても大丈夫ということ。私もお椀でザザーっと…。
ただ、卵の孵化のタイミングがやっぱり重要で、遅すぎても早すぎてもダメ。箱を開けたら魚になってた、ってことになりかねないからです。




作業終了後は、畑の野菜を頂きました♪
なめ茸は、私用にと残しておいてくれたんだそう…うれしいなあ。椎茸も出ていて、コレが手のひらよりも大きい巨大椎茸。その他、里芋や大根、白菜、ハクラン…を頂いてしまいました。 
自分が役に立ったのかどうかは定かではないけれど、「また来てね」って言葉がとても嬉しいです♪
氏原夫妻の暖かさに感謝です♪♪

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